自転車 & 六甲山(再度山~西六甲)

E-BIKE(電動アシスト付きスポーツサイクル)で六甲山へ。

マウンテンバイクタイプのイーバイクですが、オフロードではなくオンロード(舗装路)を走ります。

今回はたっぷり走って、

①E-BIKEは六甲山でどれくらい上れるのか?

電動アシストで本格的な山を上ったらどんな感じか? ロードバイクと比べてどう違うか?

②E-BIKEのバッテリーは六甲山でどれくらい持つのか?

大容量バッテリーが搭載されていて走行可能距離の目安は表示されていますが、本当のところはどれくらい持つのか?

③E-BIKEでのヒルクライムサイクリングをする時に最適な服装は?

電動アシスト付き自転車で走る時の運動量は、アシスト無しの自転車で走る時とは違ってきます。ある程度の高さまで山を登るので、平地と比べて気温差もあります。どんな服装が最適かを考えてみました。

以上のような内容もレポートします。


今回使用したE-BIKEは

ミヤタサイクル E-BIKE(イーバイク)「リッジランナー」

マウンテンバイクタイプのイーバイク、タイヤサイズは 27.5×2.8(ファットプラス)、ブレーキは油圧ディスクブレーキ、変速はフロントは変速無しのシングルでリアは10段ギア、ドライブユニット(電動アシストモーター部分)はシマノ製DU-E8080 

そして電動アシストモードは「ECO」「NORMAL」「HIGH」と3パターンあって、モードによってアシストのフィーリングや走行可能距離の目安が変わってきます。

「ECO」モード:140km

アシスト力がいちばん少なくバッテリーの消耗も少ない

「NORMAL」モード:130km

そこそこ程良くアシストしてくれバッテリーの消耗もそれなり

「HIGH」モード:95km

最もパワフルにアシストしてくれるがバッテリーの消耗は早い

走行中にモードを変更するのが可能なので、道の状況などによって色々と変えていくのが良いのかも知れませんが、今回はテスト走行なので最強アシストの「HIGH」モード固定で最初から最後まで走る予定です。


まずどこから上るか、舗装路で六甲山に上る場合大きく4つのルートがあります。

「西六甲ドライブウェイ」

ざっくり言うと、神戸市北区の鈴蘭台付近から六甲山上までの区間

「東六甲ドライブウェイ」

正式にはそういう名称の道はなく”俗に言う”なのだと思われますが、宝塚市逆瀬川から六甲山上までの区間

「表六甲ドライブウェイ」

神戸市灘区鶴甲から六甲山上までの区間

「裏六甲ドライブウェイ」

神戸市北区有野町唐櫃から六甲山上までの区間

上記4ルート以外にもいくつかルートはありますが、神戸三ノ宮、元町からすぐの北野付近から六甲山に上っていく「再度山ドライブウェイ」というのがあります。北野付近から六甲山森林植物園付近までの区間で、その先は「西六甲ドライブウェイ」に合流します。今回はここから上りました。

再度山の上り口付近まではクルマに自転車を積んでいきました。なのでE-BIKEのバッテリーはフル満タン100%からのスタートです。

上り口からいきなりかなり急な坂で始まります。初めて走る方は最初からこんな感じで先々不安になると思いますが、ずっとこんなに急な坂が続くわけではなく、ちょっと走ると落ち着いてきます。

この最初の急勾配をどんな感じで上れるかで、今回のE-BIKEヒルクライムがどうなっていくかがある程度予測できると思っていました。結果は、アシストモードが「HIGH」ということもありますが、らくらく上れてしまうという印象です。

ロードバイクで何年も前に上った時は、最初からかなり頑張る感じで上った記憶があります。最初のうちは坂の勾配が急なのと、さらにカーブも急なのでダブルでしんどかったです。

今回はさすが電動アシスト、しかも「HIGH」モードでパワフルにアシストしてくれグングン上っていくので、カーブを曲がっていくことに集中できます。

今回走ったのは11月はじめ、神戸の気温は最低約11℃、最高約20℃です。

服装は

上:長袖のアンダーウエアにちょっとだけ防風になっている薄めのジャージ

下:薄手の防風になっているロングパンツ

手袋:自転車用ではなくウールっぽい普通のもの

です。

走り出した時間は8:30頃から、最初は暑くも寒くもないちょうど良い感じです。

この再度山ドライブウェイはインパクトのある道が多く、エキサイティングです。


再度山ドライブウェイだけで言うと、前半にきつい上りが多く後半は上ったり下ったりになります。

平日の9時を過ぎているのもあって、ほとんどクルマが通らないのでのんびり走れます。


途中に神社もあります。

再度公園という公園もあります。このあたりから気温が少し下がった気がしました。

再度山ドライブウェイは最終的に西六甲ドライブウェイの途中に出てきます。


この時点でバッテリー残量は81%、再度山ドライブウェイで19%使用しました。

ちょこちょこ止まったりトイレ休憩をしたりで、スタートから1時間ちょっとで再度山ドライブウェイを走ったことになります。距離は約8km。

天気が良かったので時間が経つにつれて気温が上がってきているのと、自転車をこいで身体が温もったのとで、このあたりに来ても暑くも寒くもなくちょうど良いくらいです。


ここから西六甲ドライブウェイを走ります。道幅も少し広くなり交通量も増えてきます。

ここは全体的に坂の勾配は緩めですが、六甲山の山頂付近までは距離がけっこうあります。走りながら所々景色を見て、どれくらいの高さまで上ってきたかを確認できます。

途中にトイレ休憩できるところや自動販売機、六甲山牧場、表六甲ドライブウェイや裏六甲ドライブウェイの分岐などがあります。標高は上がってきてるはずですが、まだ寒さは感じません。

六甲山頂に近づいてくると少し勾配がきつくなります。頂上手前に「六甲ガーデンテラス」という展望台やレストラン、売店などが集まっている施設があります。ドライブウェイからここに上がるのにもけっこうな坂になっています。

展望台からの眺めです。少しかすんでいます。神戸そして大阪まで広く見渡せます。

六甲ガーデンテラスは展望台もあるのですが山頂ではありません。ただ眺めは山頂よりこちらの方が良いと思います。

ちょうど今、六甲ミーツ・アート 芸術散歩2019というイベントの開催中で、展望デッキにもアート作品が展示されていました。

平日昼間なので車は少なく走りやすいです。オートバイも少ないです。

六甲ガーデンテラスから約3kmちょっとで六甲山の山頂付近に到着します。西六甲ドライブウェイに合流してからの走行距離は15kmくらい。

ここはそんなに眺めが良いわけではありませんが、自動販売機や食堂もあって休憩することができます。標高は約880mです。

この時点でバッテリーの残量は55%、西六甲ドライブウェイに合流してから26%消耗しました。走行時間は約1時間30分です。

スタートから約2時間30分で六甲山を征服、距離は約23km。

休憩もしながらですが、ずーっと山道を上ってきました。それでも汗はほとんどかいていませんし、日当たりが良いからか標高は高いですが寒さも感じません。


ここで折り返してスタート地点まで戻ったとすると、恐らくバッテリー残量は1/3以上あるのではないかと思います。下りは電動アシストを使用しないのでバッテリーは消耗しませんが、所々ある上りでは電動アシストを使用しますが、それを考えてもそれくらいは残ると思います。


ということは

ミヤタのリッジランナーで再度山ドライブウェイ経由西六甲ドライブウェイで六甲山頂付近まで上る場合、電動アシストモード「HIGH」でも余裕で十分往復可能

ということが分かりました。

乗り方や乗る人の体重、気温、バッテリーの劣化などの条件で変わってくると思いますが、だいたいこんな感じです。いつバッテリーが無くなるのかとハラハラしながら上る必要は無く、電動アシスト力最強の「HIGH」モードでガンガンにバッテリーを使いながら楽々上って行っても心配無しということです。


服装について

ロードバイクの場合は運動強度も高くなるので、あまり厚着をすると乗りにくく汗もたくさんかきます。逆に薄着だと上っている時は乗りやすくちょっと汗をかく程度なのですが、休憩中や下りなどで耐えれないくらい寒くなります。重ね着をして調整をするとしても限界があるので難しいです。

それに対してE-BIKEの場合は、軽くサイクリングをするのにちょうどの服装をしていれば、けっこうどんな場合もいけそうです。


電動アシストのフィーリングについて

再度山ドライブウェイや西六甲ドライブウェイと同じくらいの勾配であれば、そんなにしんどさを感じることはありませんでした。10段の変速も付いているのでそちらも使いながら、クルクルペダルを回す感じで漕げば、スイスイ上って行きます。景色を見たりちょっと寄り道をする余裕も生まれます。電動アシストモードを「NORMAL」や「ECO」にすると疲労感は違ってくるはずですが、それは乗る方の体力や、どれくらいの運動強度で乗りたいかなどでそれぞれ変えれば色んな乗り方が可能です。


ここからはE-BIKEの限界を確かめるため走ります。

E-BIKEのバッテリーはまだ半分以上残っているので、超ハードと言われている東六甲にチャレンジします。通称「東六甲ドライブウェイ」、六甲山頂付近から宝塚の逆瀬川までの区間です。

メインは上りなのでササッと山を下るつもりでしたが、東六甲ルートは西六甲とはちょっと違いました。勾配がキツいのは分かっていましたが、道も少し狭めでなんとなく影が多い気がするのと、道をほとんど知らないのでどんなコーナーか分からずちょっとコワゴワ下ります。対向車線から上ってくるロードバイクの人に何人か会いました。最後は市街地に下りていくので交通量はかなり多くなります。

下りはほぼバッテリーを消耗せずに下りてきました。ここからまた六甲山頂を目指してスタートです。最初の方は勾配は穏やかですが、後半から山頂付近にかけてハードな坂が続きます。

今回初めて自転車で東六甲ドライブウェイを上りましたが、やっぱり後半のきつい勾配が続くところは電動でもなかなかハードに感じました。電動アシストが強く効いているのでペースは落ちずに上れますが、その代わりずーっと同じ負荷がかかり続けるので、ロードバイクとは違うしんどさがあります。と言っても電動アシスト無しで上るのとは疲労が全く違います。

本日2回目の六甲山頂に到着。

宝塚の逆瀬川から距離は約11km、バッテリー残量は19%です。

グラフで見ると東六甲ドライブウェイの勾配のきつさが良く分かります。

後はここからスタート地点まで戻るまでにバッテリーがどうなるか。基本下りなのでいけそうな気もしますが...

西六甲ドライブウェイではそんなにバッテリーは消耗しませんでしたが、再度山ドライブウェイに入ってからは上りがけっこうあり、バッテリーを消耗しました。再度山ドライブウェイのビーナスブリッジまであと1km弱くらいのところでバッテリー残量が少なくなり、強制的に「HIGH」モードから「ECO」モードに切り替わりました。ここまで残量が少なくなるまでバッテリーを使ったのが初めてだったので少しびっくりしましたが、残り僅かなのでなんとか全行程をクリア。

再度山ドライブウェイの上り口まで下りてきてバッテリー残量を見たら4%。バッテリー性能をフルに生かした六甲山ヒルクライムでした。


最後に今回のまとめ

①E-BIKEは六甲山でどれくらい上れるのか?

ひと言で言うと、とても快適に上れます。

今回走った区間それぞれについて書くと

・「再度山ドライブウェイ」

変化に富んだコースを電動アシストを程良く使って上ればエンジョイできます。ひっそりとした雰囲気が私は好きです。

・「西六甲ドライブウェイ」

走れば走るほど標高が高くなっていくのを実感できます。距離は長めですが景色や次々出てくる施設などを見ながら上ると気が紛れます。展望台でのキレイな景色を見るのを楽しみにモチベーションを保ちましょう。勾配は全体に緩めなので、電動アシストはそこそこでも上れるのではないでしょうか?

・「東六甲ドライブウェイ」

六甲山に上るルートの中で最難関と言われるキツいコース。一番チャレンジングでストイックに上りたい方におすすめです。電動アシストでも上り方によって高負荷なハードトレーニングも可能だと思います。


②E-BIKEのバッテリーは六甲山でどれくらい持つのか?

六甲山を東西に横断する感じで走ってちょうどバッテリーを使い切る感じです。「再度山ドライブウェイ」経由「西六甲ドライブウェイ」で六甲山頂までを往復するのであれば十分余裕があります。


③E-BIKEでのヒルクライムサイクリングをする時に最適な服装は?

絶対コレという服装は季節も関係あるので言い切れませんが、「春」「秋」は屋外に普通にいて快適な服装でE-BIKEに乗ればいけそうです。暑くなれば少し楽に漕いでみたり、リュックを背負うのもそんなに苦にならないと思うので、寒くなればウインドブレーカーなどで調整すれば快適に乗れそうです。


上記以外で

下りについて

写真を見ていただければわかると思いますが、かなり太いタイヤが付いています。マウンテンバイクによく付いているボコボコのタイヤではなく、もうちょっとボコボコの少ないツブツブみたいなタイヤに変えています。ブレーキはディスクブレーキで良く効くものが付いています。自転車の重さは21kgくらいありますが、それらのおかげで舗装路を下って行く場合でも安定感はかなりあります。自転車というよりオートバイに近いような感じです。


E-BIKEは普通の電動アシスト自転車と同じように時速25kmくらいでアシストしなくなる設定になっています。25kmくらいでいきなりアシストが切れるのではなく、徐々に弱くなっていきます。坂を上るスピードはだいたい15~20kmくらい、ちょうどアシストが良く効くスピード域でギリギリ走れるのでヒルクライムに適しています。

自転車&(ジテンシャ アンド)

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